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バッハを中心とするクラシック音楽についてどんどん書き込んでください。
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目次
過去記事 <<(全1000件)>>

From Skunjp To at 2006 04/11 17:13 編集 返信

ヘレヴェッヘの66番

junさん、皆さん、こんにちは。

さて、イースターが近いですね。というわけで、私は最近、復活節のカンタータを聴いています。

昨日もカンタータ66番を聴きました。…ヘレヴェッヘの演奏で。

ヘレヴェッヘの音楽作りは完璧です。音の最良のブレンド、生き生きとした表情、しなやかで弾力的なリズム。そして何より、歌手の選択が絶妙です。よくこれだけの歌手陣を揃えられるなといつも感心します。その点、時としてCTに難のあるコープマンやガーディナー、また日本人歌手と合唱に弱さを感じるかつての鈴木さんとは違います。ヘレヴェッヘの作り上げる基本的な音楽の条件は私にとっておおむね最高なんです。

この66番もすこぶる名演ですね。ちょっと前の(93年)のヘレヴェッヘは音楽に対するみずみずしい感性と驚きがあります。

加えてヘレヴェッヘの最大の特徴は「カトリシズム」ですね。

特に第5曲に顕著です。

  動的であるよりは静的、

  朝の音楽であるよりは夜の音楽、

  男性的であるよりは女性的、

  覚醒的であるよりは陶酔的、

  ・・・まあ、こういった特徴を感じるんです。


たとえば、昔ドイツのプロテスタント教会で会衆のコラールを聴いたとき、私は教会の空間に太く直立する「和音の柱」に驚いたものです。プロテスタントではまず縦の線、つまりリズムありきで、そこに乗っかる形で和音が並び立ち、音楽ができあがると感じました。

これに対してカトリックの大聖堂では、音楽はまず水の流れのように横に流れるものとして発想されるのではないでしょうか。それは基本的に聖堂にこだまする静的なポリフォニーであり、音楽はあくまで綾織りのように横に横に流れていきます。そしてリズム的要素はその結果として生起してくる。

ヘレヴェッヘのバッハは、このようにカトリシズムの発想から出てきたバッハであり、私はこの点にユニークな魅力を感じます。

それは結果として、鈴木さんの名演とは正反対の名演になっていると思います。

私はヘレヴェッヘの66番を聴いた後で、同じヘレヴェッヘでパレストリーナのミサ曲「ガリラヤ人たち」を聴きました。そこには根本的にバッハと同じところから出発した音楽的発想がありました。

ちなみに私はヘレヴェッヘの小ミサ曲を車に常備して、いつも聴いています。このレパートリーは本当にヘレヴェッヘにはまっていますね。

それはそうと、ごく最近のヘレヴェッヘの音楽は、堂々としてきたかわりに、かつての「音楽へのういういしい驚き」といった要素が後退し、どこかマニエリスムのにおいがするのですが、そう感じるのは私だけでしょうか?


※ついにクイケンの新カンタータシリーズを買いました。後日感想をUPします。

From mont_54 To juncoop5@goo at 2006 04/09 15:38 編集 返信

バッハの旋律オタクぶりを知るには・・・

皆さんお久しぶりです。

さて、掲題についてですけど、

僕はクラブィーア作品の前奏曲集を聴くのが一番だと思います。

六つの前奏曲集、九つの・・・

どれをとってもユニーク且つ素敵ですよね。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 04/08 20:33 編集 返信

不安に苛まれる時に聴く音楽

不安な時というのがあるのですが、今はそういう時なんです、私には。こういう時、決して明るい音楽など聴けないのですが、思わず、フーガの技法を聴きました。

●バッハ/フーガの技法BWV1080

ジャン=フランソワ・パイヤール指揮パイヤール室内管弦楽団

BMG・RCA/1976年

フーガについてはだいたい弦楽と木管で演奏されているのですが、カノンとかはチェンバロで演奏されています。なにぶん弦楽中心で重厚でゆっくりと演奏されるので、悲壮感はこの上なく伝わります。チェンバロで全曲聴くとそうでもないのですが、弦とかオルガンで聴くとかなり厳しい音楽です。ミュンヒンガーやリステンパルト、ヴィンシャーマンも同様な編成で録音しているのですが、パイヤールの録音がお勧めです。フーガの技法を聴いて落込みたい人にはかなり大推薦です・・。 ため息


From juncoop To at 2006 04/08 20:07 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんにちは、暖かくなってきましたね。桜も満開状態。

今日もバッハを聞いてます。しつこいようですけれで、マゼールの管弦楽組曲第2番は何度聞いてもやっぱり素晴しい! この2番は3番よりあまり聴くほうではないのですが、渋い曲だけに重厚さを求めたくなりますね。その辺、マゼール指揮ベルリン放送交響楽団の重厚で活発な演奏はすごいですね。ただ感動するばかり。


●ブラームス/ドイツ・レクイエム

カラヤン指揮ベルリン・フィル/ウィーン楽友協会合唱団

EMIクラシックス/1970年代

悲しんでいる人達は幸いである。彼らは慰められるであろう。の合唱はしみじみとしますね。「悲しんでいるjuncoopは幸いである、彼は慰められるだろう」と言われたい。このレクイエムは曲よりもまずは歌詞に感動しますね!


●フランク/ヴァイオリン・ソナタイ長調

シュナイダーハン(Vn) ゼーマン(P)

1960年/ドイツ・グラモフォン

1楽章からしてなんともやるせない音楽で哀愁がありますね。フランクについてはこのソナタとハ短調の交響曲しか聴いたことがないのですが、どちらも傑作ですね。第2楽章もなんとも激しい哀愁のある音楽が続きますし、全楽章ともいい曲ばかりですね。クロイツェルとこのイ長調のソナタはこの種のソナタでとても好きです。


まあしかし最近はちょっとため息が出ますね。会社の業績も悪いし、こんな優雅に音楽を聴いていられる安らぎのひとときはいつまで続くのかと、不安がみなぎりますね。



From juncoop To at 2006 04/06 20:55 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ、そろそろ桜も満開になりつつ今日この頃ですね。しかしまだまだ寒い!

skunjpさん
「今日は会社で嫌なことがあり気分が落ち込んでいました。」

私もたまにありますね・・。会社というものは楽しいことよりもやなことのほうが殆どですね。まあ人間、仕事していく上で本当に好きな仕事が出来たら、少々の嫌なことなど、なんとも思えないんですがね。我慢出来るとは思うのですが、私は決して好きな仕事をやっているわけではないので、いやなことがあると余計にいやになりますね。

レオンハルトについては、彼の指揮はとても好きなので、これまであまりレオンハルトを批判したことはないのですが、実はレオンハルトの演奏でも好きでないものが私にはあります。
たとえば、世俗カンタータの215番の演奏でエイジ・オブ・インラトゥメント管弦楽団/合唱団によるものですが、カンタータ第215番自体も傑作とはいえないのですが、ミサロ短調に転用された合唱もあるので馴染みもありますがね。カンタータ全体としてはお世辞にも傑作とは言いがたいですね。このレオンハルトの演奏ですがあまり好きではないですね。
鈴木氏の演奏でも例えば54番は全く嫌いですし、逆に名演と言えば190番であったりもしますね。出来不出来はありますね、それぞれ1人の指揮者でも。


【今日の音楽】


●バッハ/音楽の捧げ物BWV1079

クルト・レーデル指揮ミュンヘン・プロアルテ室内管弦楽団

1964年/エラート・フィオリ・ムジカリ


この演奏はレーデルの2回目のステレオ録音なんですが、以前LPでエラートの音の花束シリーズで当時1300円で売っていたものです。私はLPと、CDの再発も持っております。レーデルのBWV1079はミュンヒンガーのような悲壮感とかドイツ的な重厚さというよりも、どっちかというと温かさを感じる演奏ですね。レーデル自身のフルートは、木製のフルートではないかと思うほど、まろやかで丸みのある温かい音色を出すのが特徴です。この演奏は弦楽を中心にしてレーデルのフルートやホカンソンのチェンバロが入るのですが、1曲の無限のカノンだけファゴットが入るので面白いですね。3声のリチェルカーレだけはチェンバロ独奏でやっています。レーデルの1回目はskunjpさんのお勧めでモノラルらしいのですが、一体どんな演奏なんでしょうね?


From Skunjp To at 2006 04/05 23:19 編集 返信

世界の巨匠、鈴木雅明!

junさんも最近はカンタータを良く聴かれてうれしい限りです。

私も「アーノンクールは良いなー」と思えることが増えてきました。このことはまたいつか書きましょう。

しかし今夜は鈴木さんのことを中心に書きます。


そもそも今日は会社で嫌なことがあり気分が落ち込んでいました。

家に帰ってバッハに救いを求めたわけですが、コープマンの134番は「古楽派中最高の出来!」と思えたのに、あのカウンターテナーにガックリ来たり、レオンハルトの復活祭オラトリオはやや肩すかしだったり、さんざんでした。

CTのことはもう言いますまい。一時猫も杓子もCTでその弊害は目を覆うばかりだったのですが、最近はこの状況が改善されたと感じるからです。

レオンハルトについても私の期待が大きすぎるのでしょう。まあ指揮は良いのです。でも、一部のソリストと合唱、それにソロオーボエにかなりの難がある。レオンハルトという指揮者は結構、演奏者に恵まれない場合があるなー、と感じた次第。


そんな中でセットしておいたタイマー録音が始まりました。

「おおそうだ、今夜はミュージックバードでBCJの80番がある」と、早速チューナーに切り替えました。

しばらく聴いていて居住まいを正しました。・・・これは名演だ!

響きはさらに緻密になり、ツヤも増して、いわば練り絹のようです。

さらに驚いたのは、静謐なのは同じですが、その中に力がみなぎっていること。力と言っても強音ではない、むしろメゾピアノからメゾフォルテの領域に、音楽の力が凝縮されている。

「これは何だ!」、とよく耳をこらせば、「パースペクティヴの芸術」ですね。つまり音楽の遠近法。鈴木さんの演奏は、以前に比べて音楽の構成力がさらに緊密になると同時に、音楽が生起し、そして収まっていくそのスパンが非常に長くなり、しかも遠近感に富むようになってきました。

もちろんその辺は以前から巧みなのですが、今やこれが自然で泰然たる風格の芸にまで昇華された感じ。・・・私は心の中で「恐れ入りましたー」と平伏しました。これは「買い」ですね。さっそくCD屋に走るべきです。

そういえば、鈴木さんは8番や、78番を入れた頃から「変わったなー」という印象がありましたが、この80番を聴いて私は確信しました。鈴木さんはカンタータの分野で「世界の巨匠」になられたのです。



From juncoop To at 2006 04/05 20:55 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。雨でうとおしい一日でしたが夕刻にはなんとかやみましたね。「雨降ってjuncoop固まる?」

さて、今日もバッハを聞きましょう!

●バッハ/カンタータ第63番「キリストのともがらよ、この日を彫り刻め(Christen atzet diesen Tag)」BWV.63(1716以前/1723再演)[SATBschoOrch][7曲]

トン・コープマン指揮アムステルダム・バロック管弦楽団、合唱団

1995年

63番は若い頃に書かれたクリスマス用カンタータなんですが、ライプツィヒ時代のカンタータに比べて、金管旋律とかが簡単ですね。しかしレシタティーボが使用されているあたりエールトマン・ノイマイスターあたりの影響がそろそろ出始めておりますね。レシタティーボとアリアという形式はどうもオペラの影響があるらしいですね。この63番はあまり聞いているほうではないのです。冒頭合唱の祝祭的な音楽は、ティンパニの短い連打が効果的で印象に残る音楽です。このような音楽はあまりバッハの作品ではあまり見られない独自性がありますね。レシタティーボについてはどっちかというとアリオーソに近い物があって、ちょっと劇的な感じがあります。優れているのは第5曲のテナーとアルトのデュエットでとても愛らしく優雅な宮廷世俗音楽のような舞曲ぽい音楽で63番のチャーミングポイントとなっています。最後の第7曲はコラールではなくファンファーレで始まるシンフォニア風序奏で華やかな音楽です。途中で合唱フーガとなります。ちょっと異質な感じのする音楽ですね。やがて重々しいテンポダウンした合唱がまた珍しい!。かと思うといきなりテンポが元に戻ってあわただしくなる。ちょっと変わった音楽です。



●バッハ/カンタータ第104番「イスラエルの牧者よ、耳を傾けたまえ(Du Hirte Israel hore*)」BWV.104(1724)[TBschoOrch][6曲]

●バッハ/カンタータ第105番「主よ、裁きたもうことなかれ(Herr gehe nicht ins Gericht)」BWV.105(1723)[SATBschoOrch][6曲]

ニコラウス・アーノンクール指揮
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス/テルツ少年合唱団

1980年/テルデック

104番についてはヴェルナーによる傑作の名演があるのですが、このアーノンクールの演奏はとても面白い冒頭合唱のリズムです。やはり多数の演奏がそうであるように、この合唱も力強く歌われる。しかしシュミット=ガーデンが指揮するテルツ少年合唱団の合唱はとても美しいです。さすが名合唱指揮者だけに素晴しいです。この104番の中で最も美しい第5曲バス・アリアは古楽器による演奏がとても牧歌的でいいですよね・・。
一方、105番は演奏が変われども、やはり音楽が素晴しいから感動します。冒頭の苦悩の合唱が!! もうたまりません。もう105番はどんな演奏で聴くとかの次元を遥かに超えている! そこにあるのはただ苦悩です! 人の苦悩をこれほど見事に表現した音楽はあるのでしょうか! テルツ少年合唱団の天使の声がただ感動する。合唱フーガの激しさ、素晴しい。第3曲アリアがまた古楽器の弦によるざわめきが・・・その上に鄙びたオーボエの切ない音楽がなんともいいですね。しかもソプラノは天使の声であるボウイ・ソプラノです。全曲聴いてまた感動してしまいました。



From juncoop To at 2006 04/04 20:02 編集 返信

また雨かいな!

皆さん、こんばんわ。菜種梅雨ですね・・・やらしい!

しかし日々暖かくなりつつある今日この頃、海では45センチ越える油ののったアジが釣れているという・・・。アジを釣ってきますとね、2枚に開いて、海と同じ濃度の塩水に1時間ばかし漬け込み、一晩 網の中に入れて干しますと、アジの一夜干しができます。アジの開きは美味いどすえ・・。冷凍庫に入れて、1枚ずつ焼いて食べると、良い朝食のおかずになります。 しかしヨメは手抜きの朝食なのでアジ焼いている暇などないわい!とたぶんそういいつつ仕事に行くことでしょう・・・。のし

今日もバッハを聞きましょう!

●バッハ/カンタータ第54番 罪に手むかうべし BWV54

クルト・トーマス指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

マルガ・ヘフゲン(アルト)

1961年/edel−ライプツィヒ・クラシックス

再び登場! 名作名演のトーマスの54番!
残念ながら、この演奏を超えた54番は未だにお目にかからない。コープマンや鈴木は軽い目だし、レオンハルトやリリングは素晴しい演奏ではありますが、トーマスには決して及んでおりますまい。あの鬼才のヘルマン・シェルヘンによる演奏もありますが、恐ろしいほどゆっくりなテンポで間延び気味。しいて言うならば映像で残されている、グレン・グールドがピアノで指揮した54番はかなり印象深く、お勧めではあります。カウンター・テナーが歌っておりました。ルーシンクの場合もちょっと軽いかもしれません。トーマスの演奏はヘフゲンのドスの効いた歌唱がなんとも堂々たるもので、ケバントハウス管弦楽団の重厚な弦が聞き手を唸らせるほど感動します。

反論は断る!(笑)



From Skunjp To at 2006 04/03 19:57 編集 返信

本日、私が涙しそうになった名曲

私が涙する音楽・・・、junさんらしい選択が並びましたね。

さて、私は今日の通勤の行き帰り、スメタナの弦楽四重奏曲No.1「わが生涯」と、ボロディンのNo.2を聴きました。

スメタナの曲はご存じの通り音楽の自叙伝です。第1楽章は非常に悲痛で慟哭するようなテーマで開始されます。これは彼の晩年の耳疾を予告しています。

曲が進んで、終楽章は人生の収穫期の音楽。豊穣なメロディの乱舞。チェコ舞曲も飛び出し曲が大円団を迎えようとしたまさにその時、突如「耳鳴り」を表す鋭いロングトーンが高く鳴り渡ります。

作曲家にとって致命的な耳疾・・・。ここを聴くといつも胸が締め付けられます。今日も涙が出そうになりました。

スメタナの「我が生涯」。これは本日、私が涙しそうになった名曲です。

その後、ボロディンを聴きました。これは夏の夜の音楽ですね。

初夏の湖畔の初恋物語・・・

From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 04/03 19:22 編集 返信

含羞の134番

junさん、80番ですか。私はこのところ134番にとりつかれています。

ここ2、3日、鈴木さんとコープマンの盤をじっくり聞き比べて、楽しい思いをしました。


まず、鈴木盤から…

最近あまり鈴木さんを聴きません。どうも食指が伸びないのです。今回そのワケがわかった気がします。

鈴木さんの作り出す響きは非常に立派ですね。どっしりしたバスを基礎に見事なピラミッドバランスの音響を誇っています。テンポも古楽派の中ではとても落ち着きがあり、見事な構成感とともに、しっとりした情緒にも欠けていないと、まさに万全の演奏に感じられます。

しかし聴き続けるうち、そこからさらにもう一歩を踏み込んでくれない演奏に、少しとまどってしまうのも事実。
もとより素晴らしい音楽には違いありません。でも、いつまでたっても私は演奏に感情移入をすることができないんです。この傾向は歌手も同じで、特に桜田さんのテナーと野々下さんのソプラノに同様の感想を持ってしまいます。

…これはひとことで言うと、「日本画の世界」ですね。

対象に自分を没入させることに対して、どこか恥じている風情がある。鈴木さんの演奏を聴いていると、私は、「日本人はどこまでいっても含羞の民族だ」という思いを深くするのです。これは「演奏の善し悪し」ではない、演奏における基本的なスタンスの違いなんです。


ところがこのスタンスこそ、鈴木さんの欧米における絶大な人気の源泉にもなっている。ここが不思議な点です。つまり、そのような「対象から若干の距離を置いた感覚」は、欧米人に圧倒的に新鮮に映るのだと思います。たとえば静謐な日本古来の日本画がヨーロッパの印象派の画家たちにショックを与えたように。

客観的に言って鈴木さんの演奏は非常に高いレベルに達しています。これは日本が世界に誇るに足る傑出した演奏です。しかし、私たち日本人が西洋音楽に普遍的に求める、どこかバタくさい「対象への没入」を鈴木さんに求めると肩すかしを食います。

ですから、鈴木さんの演奏は、非常に聴き手を選ぶ難しい演奏ではないかと思うんです。
                   つづく

From juncoop To at 2006 04/02 13:41 編集 返信

バッハのカンタータ第80番を聴く

皆さん、こんにちは。 雨でうっとおしいですね。外出する気しないので、バッハの音楽を聴いてます。

●バッハ/カンタータ第80番「われらが神は堅き砦(Ein feste Burg ist unser Gott)」BWV.80

ニコラウス・アーノンクール指揮
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス/テルツ少年合唱団

1978/テルデック

久々にアーノンクールによる80番を聞きました。ソプラノとかソリストは少年による歌唱なのでまたなんとも純粋で清らかな歌唱に聞こえますね。アーノンクールの演奏は原典版を使用しています。この80番を特に私が好きなのは、ルターのコラールである「神はわがやぐら」のコラールがとても好きだからです。コラール主題を元にいろいろと展開されるコラールカンタータでも傑作ですね。古楽器による第5曲の力強いコラール合唱の器楽の荒々しい表現がなんとも素晴しい。この80番は名曲なので演奏がどれであるとかを超えた音楽ですね。バッハの素晴しさを再認識します。第7曲のデュエットについてはアーノンクールの場合とても美しいですね。Vnとオーボエのソロも素晴しいです。


●バッハ/カンタータ第54番 罪に手むかうべし BWV54

グスタフ・レオンハルト指揮レオンハルト合奏団
パウル・エスウッド(アルト)

1976/テルデック

少ない古楽器による演奏でも、かなり重厚な表現で、カウンターテナーによる、訴えが強く豊かな表現となっています。弦の表現もかなり強い。最近の古楽器の演奏がこの曲を軽めに演奏することに異論を唱える私は、レオンハルトの演奏こそが、理想の解釈だと思ってます。私は54番をいつも聞いて、亡きリヒターがこの曲を指揮したら、どんな素晴しい演奏になるだろうと、惜しまれて仕方がありません。かなり重厚で訴えの強いものになったと思います。




From juncoop To at 2006 04/01 23:05 編集 返信

私が涙する音楽

泣ける音楽は十人十色ですし、でも私が本当に泣ける音楽とはなにかと考えました。

●ボロディン/弦楽四重奏曲第2番第3楽章ノットルノ

●ベルリーニ/歌劇「ノルマ」〜「清らかな女神よ」

●ヴィヴァルデイ/シンフォニア「聖なる墓に」

●ヘンデル/歌劇「リナルド」〜アルミレーナのアリア

●グルック/歌劇「オルフェオ」〜アリア「エウリディーチェを失って」

●フォーレ/レクイエム〜「聖なるかな」

●マーラー/交響曲第5番〜アダージェット

●モーツアルト/レクイエム〜涙の日

●ベートーヴェン/荘厳ミサ〜アニュスデイ

●バッハ/マタイ受難曲〜アリア「わが心よ己を清めよ」

●ブラームス/ドイツ・レクイエム〜「悲しんでいる人達は幸いである」


From juncoop To at 2006 04/01 22:32 編集 返信

傑作旋律の宝庫であるバッハ・カンタータ

いつもバッハのカンタータを聴いて思いますのですが、215曲もあるカンタータの合唱やアリアは素晴しい傑作が点在するのは皆さんもご存知の通りですね。

まず、カンタータ第170番の冒頭アリアの優美さ、そして心が温まるような癒しの音楽、素晴らしいですね。このような美しい音楽が書けるのはさすがバッハならではです。美しい音楽はヘンデルも当然書きますが、バッハとはまた違った素晴しさですね。バッハの場合、ただ美しいだけではなく、深さとか人間の人生ので体験するような喜怒哀楽、甘いも苦いも出てきます。しかも1曲のアリアだけでもそうですね。私が好きなカンタータ第105番の冒頭合唱の素晴しさ! これほど人間の苦しみを表現した音楽はあるでしょうか。この冒頭合唱はマタイの冒頭合唱に匹敵する傑作かと思います。バッハがカンタータで表現する音楽は歌詞は別としても、音楽自体は苦しみ、悲しみ、癒し、喜び、愛、怒りを見事に表わしておりまして、実に見事だといつも感心してます。第104番はバッハの音楽でも最も癒される音楽ではないでしょうか。冒頭合唱の牧歌的な音楽、第5曲バス・アリアの子守唄のように揺れる音楽。癒しの極めつけではないでしようか!
第200番断章「われは彼の名を告げん」は、断片に過ぎないアリアですが、それがまた光る。美しいアリアで一度聴くと終わった後でも心に残りますね。200番と同時に美しいアリアで知られるのが第149番第4曲ソプラノアリア「神の御使いは決して屈する事なく」と第151番の冒頭アリアです。この3曲は第170番と並んで、バッハの美しい傑作アリアですね。

つづく


★ベルリーニの歌劇「ノルマ」のアリア「清らかな女神」を聴いて、また心の中で涙しました。


From juncoop To at 2006 04/01 20:59 編集 返信

カンタータ第134番を聴く

皆さん、こんばんわ・・今日もバッハの音楽を聞きましょう。


●バッハ/カンタータ第134番「イエス生きたもうと知る心は(Ein Herz das seinen Jesum lebend weiss)」BWV.134(1724/1731改作)[ATchoOrch][6曲]

ヘルムート・リリング指揮バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト
ゲッヒンゲン聖歌隊

BMSバッハ・エディション

最初のレシタティーボからしてケーテン時代の名作第173番aを思い出しますね。第2曲のテノール・アリアの優雅さと平和に満ちた音楽は、この作品がケーテン時代としますと、バッハの良き幸せな時代を象徴するような音楽ですよね。教会カンタータというより世俗カンタータを思わすような優雅さを感じます。この第2曲アリアはバッハの作品でも最も幸せを感じる旋律です。第3曲レシタティーヴォはデュエットによる対話でオペラを思わします。第4曲はヴァイオリン・ソロによるデュエットですが、技巧的なVn旋律であり、歌唱旋律が喜びに満ちておりますね。このVn旋律はマタイ受難曲のユダの自殺のあとに流れるVnソロのアリアにとても類似していることが驚きですね。のちにマタイ受難曲は生まれることになります。マタイ受難曲のアリアはケーテン時代に一部別の曲で作曲されていたのではないかと思ったりしますね。レオポルド殿下がライプツィヒ時代に亡くなった時の葬送の音楽は事実マタイ受難曲のアリアに転用されていますね。第6曲デュエットと合唱はとても器楽的ですね。まるで協奏曲のような感じ。すなわちソロがデュエットで、トゥッテイが合唱のような合奏協奏曲をイメージします。バックの管弦楽の旋律はまるで世俗音楽で、この134番が果たして教会カンタータなのだろうかと耳を疑いたくなるような優雅さですね。やはり世俗カンタータBWV134aの転用でしたか。とても喜びに満ちた音楽です。



From Skunjp To at 2006 04/01 08:41 編集 返信

カンタータは米の飯

junさん、皆さん、こんばんは。

やはりカンタータは最高です。私にとって「米の飯」ですね。

今、No.134「おのがイエス生きたもうと知る心は」を集中して聴いています。これは、なかなかの名作だと思います。

ケーテン起源の世俗カンタータに共通する「生きる喜び」が豊かに感じられます。

原曲の世俗カンタータが1719年、歌詞を替えて教会カンタータに仕立てたのが1724年、レチタティーヴをすべて作り直して再演したのが1731年とありました。そして1731年版がBWV134の通常版とされています。

今朝はロッチェを聴きましたが、すばらしい演奏です。いつもように舞曲の乗りを強調していますが、これがケーテン起源とマッチしている。ただ、テンポはやや落ち着いていますね。その分、喜びよりしっとりとした情緒が表出されています。終曲は合唱がとても美しいですが、通常の版と違いデュエットの導入がなく、すべて合唱になっています。ここはやはりコンチェルトグロッソ風のソロとの掛け合いがほしいですね。

その後で久しぶりにリリングを聴きました。これはロッチェよりさらに良い演奏です。細やかなフレーズの描きわけがあり、曲の奥深いところまで表現されていると感じました。喜びの表現もテノールのクラウスが十全の出来で、格調にも欠けていません。特に追記すべきことはワッツの好演です。第一曲などアルトが入るところが不安定(音程)になりがちですが、ここからまず見事で、全曲にわたってクラウスと対等の出来を見せています。

レオンハルト盤は、エクヴィルツの代役を務めたテナーが最悪ですが、そのエクヴィルツが聴きたくて、昨夜はヴィンシャーマン盤を聴きました。

エクヴィルツの凛とした表現にとても満足しました。ただヴィンシャーマンのバックは重厚ながらもう一息の洗練を見せてほしかったです。

このほか134番にはコープマンと鈴木さんの演奏があります。これは明日でも聴きましょうか・・・

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 03/31 21:41 編集 返信

ヘンデルの器楽作品

まあ最近はいろいろと音楽について語れるようになりました。有難うございます。一重に皆様のおかげではないかと思います。

ヘンデルなんですが、合奏協奏曲作品3は、作品6に比べて、あまり評価されておりませんものの、たまに聴くといいですよね。
管楽器とか鍵盤がソロ楽器として使用されますので、色彩感あふれる作品となってます。とりわけ優れているのが、3番と6番ですかね。3番はフルート協奏曲のようですし、6番はチェンバロ協奏曲みたいな感じです。とりわけ4番は堂々たるフランス式序曲ではじまりますから、風格があっていいですよね。演奏はギュンター・ケール指揮マインツ室内合奏団やリヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団で聞いております。以前、フィリップスからボッセ指揮ライプツィヒ・ゲバントハウス・バッハ管弦楽団による素晴しい演奏があったのですが、再発はされていません。


From juncoop To at 2006 03/31 21:05 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ、今日もすごく寒かったですね。明日も仕事です。

最近、私はバッハのカンタータを聞きだしています。今特に聞いてるのは、鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパンですね。

先日から、カンタータ第147番、第21番、そして今日は第105番を聞いております。モダン楽器に聴かれるような輝かしさとかはないですが、古雅な響きがまたなんともいいですね。そして先日も言ってたとおり、合唱が美しいです。あっさりした演奏なのですが、これまでモダン楽器で大編成の演奏とか聴いていただけに、古楽器による演奏は、全く違った響きなので新鮮ですね。あっさりとしたレシタティーボと古雅な響きで静かに美しいアリアはいいですよね・・。

ところで、春となるとちょっと暴れたくなりますね。まあもともと寒いのが苦手な私は、いつもファンヒーターの側で音楽聴いて寝転がっておりますから、ヨメから、「猫」と呼ばれております。たまに家の庭にヨソの猫が日なたぼっこしにくると、ヨメは私の弟だといいます。という訳で、ヨメから「ジュン・ネコ」とか言われております。

今流している音楽は、リヒターの指揮によるブランデンブルク協奏曲第1番なんですが、この1番は私が一番好きな協奏曲ですね。このヘ長調の田園的な音楽は協奏曲といえども、とても不思議な音楽でして、やはりシンフォニアという感じがしますね。元曲のBWV1071はもっとシンプルなんですが、Vnピッコロのあるこの1番は傑作ですね。 

今日の深夜、1日の1時からプッチーニの歌劇蝶々夫人がありますね。どうぞごゆっくり休日前のオペラをお楽しみください。



★2006年 4月1日 (土) 01:00〜04:30 歌劇「蝶々夫人」   ( プッチーニ ) Bモード・ステレオ  BS2
4月1日(土) 01時00分23秒〜03時23分23秒 [2時間23分00秒]

第1部 : 01時00分23秒 〜 01時51分43秒
第2部 : 01時54分43秒 〜 03時23分23秒
蝶々夫人 : ドイナ・ディミートリゥ
ピンカートン : ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ
スズキ : ダニエラ・ピーニ
シャープレス : ガブリエル・ヴィヴィアーニ
ゴロー : アレッサンドロ・コゼンティーノ
ボンゾ : ジャンカルロ・ボルドーニ
ケイト : 鳥木 弥生
ヤマドリ : 高橋  淳

合 唱 : 藤原歌劇団合唱部
管弦楽 : 東京交響楽団
指 揮 : ニコラ・ルイゾッティ

[ 収録: 2005年8月10日 東京文化会館 ]


 


From juncoop To juncoop5@goo at 2006 03/30 23:37 編集 返信

今日の音楽

寒いですね・・・。関西は雪混じりでした・・。

アマさん、大阪に来ましたか? お疲れです。

今日の音楽は、ちょっと志向はずれて、久々に聴いたのがジャズボーカル

リチャード・ロジャースとローレンツ・ハートが共作した、「Spring is here」いい曲ですねえ。
私は、この歌をいつもオスカー・ピーターソンのボーカルとピアノで聞いています。彼の歌は、ナットキング・コールに似ていて、まだ渋いです。ピアノとギターとベースによるトリオでエコーも聞かせて歌いますから、そらあんた! かなり引き込まれますぜ! 旦那。

ロジャースとハートのコンビはマイファニーバレンタインとか、ビ・ウィッチトなどの名曲を作ってますね。


From アマデオ( Mail ) To juncoop5@goo at 2006 03/30 23:11 編集 返信

お久しぶりです・・・

 まだ片づいてません。今日やっと先が見えてきた感じです。明日またがんばります。ジュンさん、近くに来たで。

 きちんと片づいてゆったりするのは、5月頃か。近所にある温泉施設で体を休めます。鹿児島で暮らすとみんな温泉フリークになるので。

 ゆっくり音楽が聴きたいです。でも、4月3日から仕事です・・・。

From juncoop To at 2006 03/29 21:41 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ・・寒いです・・寒の戻りで頭が痛くなる!

montさん
「ランメルモールのルチア」ですね。いずれ聴くことにいたします。それから私が好きな歌劇はなんといっても、ベルリーニの「ノルマ」。これは絶対見たいですね。なんせ音楽が美しいときたらありゃあしない! 中でもアリア「清らかな女神よ」。まあ聴いてみなはれ、これ程感動するアリアはおまへんでーーー!!


【今日の音楽】


●バッハ/カンタータ第80番「われらが神は堅き砦(Ein feste Burg ist unser Gott)」BWV.80

鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン

2005年/BIS バッハ・カンタータVOL27

古楽器による演奏でかなり透明感で鮮明な演奏とでもいいましょうか。なんとも静的な印象を持ちました。チェンバロとオルガンを通奏低音に両方使用している点が好感を持ちますね。私は宗教曲にチェンバロを使用している演奏は、誰がタブーと言えども、絶対賛成ですし、好きですね。それほどチェンバロという楽器の音を愛しているからなんです。チェンバロの使用により音楽は色彩豊かで華やかさが増します。ですから、マタイ、ヨハネ、ロ短調ミサにチェンバロを使用してほしいことは前からでした。そのためリヒターのマタイとかヨハネのDVDは最高に好きな演奏ともなってます。ところで鈴木雅明の80番はモダンによる演奏とはまた違った良さがありますね。といいますのも、合唱がとても美しく、清楚だということです。こういう合唱を聴くと、本当にバッハの合唱曲の良さを思い知らされますね。テルデックでアーノンクールは聞きましたし、ブリリアントでルーシンクも古楽器で聞きましたが、鈴木雅明の演奏がいいですね。今後はヘレヴェッヘも聞いてみたいと思います。


From mont_54 To juncoop5@goo at 2006 03/26 21:41 編集 返信

ベルカント・オペラの最高傑作

それならやはり「ランメルモールのルチア」ですかねえ。この作品、狂乱の場の代名詞のように言われてますが、冒頭合唱は狩猟の場から入るので、ドイツ・オペラ好きのjuncoop さんでも楽しめると思います。

原作はウォルター・スコットの「ランマームーアの花嫁」内容的にはハムレットとロメ・ジュリを合わせたようなお話ですね。

音楽はとても美しい(ベルカントな)のですが、落ち込みますよ〜(笑

僕も決して嫌いではないのですが、マタイを聴いている方がずっと幸せです。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 03/26 16:37 編集 返信

今日の音楽

皆さん、毎度です。歌劇のお話になってますね。そういえば、ヴァーグナーとか見てますと、タンホイザー、オランダ人、ローエングリン、トリスタンとか見てますと、最後に自己犠牲とかという話で死ぬことになるパターンが多いね。 マイスタージンガーはハッピーエンドなんですが。 神々の黄昏でもブリュンヒルデの自己犠牲で死にますし。モーツアルトのフィガロや魔笛はハッピーですね。 椿姫も死にますし。まあ最後は死ぬというほうが感動を招くのですかね。


【今日の音楽】


●バッハ/カンタータ第80番「われらが神は堅き砦(Ein feste Burg ist unser Gott)」BWV.80

ヘルムート・リリング指揮
シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/ゲッヒンガー・カントライ・シュトウットガルト

BMSバッハ・エディション

これはリリングによる2回目の80番の録音で、オリジナル版ですね。1回目はコロンビアに録音したもので、フリーデマン版を使用しています。さすがに80番はバッハのカンタータの中でも傑作のコラール・カンタータなんですが、21番同様に好きな曲となっています。バッハの初期カンタータとかヴァイマルまでの作品はライプツィヒに比べて作品は少ないのですが、傑作が多いですよね。リリングの場合、1回目の録音の方が好きですね。ヴェルナーはフリーデマン版で、のんびりした感じですし、リヒターはかなり激しい、ミュンヒンガーはまあまあの出来ですし、鈴木雅明は期待したのですが、どうもしっくり来ないですね。まあ当然マウエルスベルガーの名演にはなかなか及びませんね。アーノンクールやロッチェの録音もまあまあっすね・・・。当分は、マウエルスベルガーかリリングの1回目しかないですね・・。


From nujikoa To at 2006 03/25 17:41 編集 返信

人の死なない作品

montさん、ありがとうございます。
たしかに人の死なない作品がいいですね・・・

しかし、いまは人が死にまくる「トスカ」にはまって超リピート中です。
実況中継的臨場感のすごさと、19世紀に甦った通奏低音(!)が自分的にはポイントです。
マイルス・デイヴィスが80年代に出したスパニッシュ調のサントラ・アルバム「シエスタ」で、この「トスカ」のアリアの旋律を吹いている、というのは人が書いたエッセイで知ったことです。
聴いてみると、なるほど確かに・・・。絶望的なまでに悲しいメロディーです。落ち込んでいるときには禁忌。

今日は「ドン・ジョヴァンニ」の前半を聴きなおしました。
これは不思議ですね。
騎士長→いきなり死ぬけれど、石像になって甦る
ドンG→一見死んだようにみえて、不滅のしぶとさ、永遠の存在。

ブッファといえば、お芝居で死んで、お芝居で蘇生してもらう「コシ・ファン・トゥッテ」が爆笑ものですね。
このオペラは結局は笑っていられなくなるというところが問題ですが・・・

・・・とと、モーちゃんの話ばかりしてないで、イタリア・オペラにも是非挑戦してみるとします。

From juncoop To at 2006 03/25 13:44 編集 返信

今日の音楽

皆さん、毎度です。音楽生活の方も充実されているようで、なによりです。今日は晴れていい天気ですよね。私は家でゆっくり音楽を聴いてます。昨日は深夜にヴェルディのオペラ「オテロ」メータ指揮をご覧になられたでしょうか? 深夜でしたので、私はDVDにとりました。


【今日の音楽】


●バッハ/管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067

ロリン・マゼール指揮ベルリン放送交響楽団

ロジェ・ブールタン(fl)

PHILIPS/60年代 【大推薦】

マゼールが若い時に録音した、この2番はとても素晴しいです。大編成のベルリン放送響ですが、大編成だからといってヤボったくなく、凄い緊張感に満ちております。しかもテンポも速くダラダラしてません。引き締まった演奏は気持がいいですね。この録音が全くCDで再発されないというのは実に残念で、フィリップスはこんなお宝録音をなぜ蔵に入れておくのか信じられませんね。古今の演奏がある中で、私は上位にご推薦します。他の演奏がいくらあろうとも、果たしてこの演奏を超えられる演奏があるのかどうか・・・。廃盤なのでなかなか皆さんお聞きになれないとは思いますが、再発した時はぜひお聞きください。長年バッハを聞いてきたゆえに、やっと理想の管弦楽組曲の演奏に巡り会えたという感じです!!!


From mont_54 To juncoop5@goo at 2006 03/25 12:37 編集 返信

皆様こんにちわ

ここしばらくネットを離れておりまして・・・
今、過去ログを拝見しておりました。

skunjp さんのレオンハルト評、読みました。
う〜ん、やっぱりむずかしいものですね。
自分がレオンハルトに縁遠いモノを感じていた原因が
よく分かりました(笑

さて、プッチーニ噺に花が咲いているようですが、
私オペラには、実を言うとちょっとウルサイのです。
今まで隠していた(わけでもない)のですが・・・

なにせバレエは大好き、そのうえオペラまでとあっては
カミさんに何言われるか分からないので(^^;

でも、もういいや。

skunjp さんが言った
>ボエームをきかずにプッチーニを聴いたとはいえない
炯眼ですねえ〜。普通ならば「トスカを〜」でしょうけど。

ラ・ボエームは僕も大好きな青春オペラですね。
リリコ・ソプラノ(ミミ)の叙情性豊かな歌唱が魅力。
ただしプリマが血色の良い肉厚だったらがっかりします。

それから「三部作」これはjuncoop さんの言われた
ジャンニスキッキ。もう抱腹絶倒でしょう♪
ラウレッタの歌う「私の優しいお父さん」涙が出ます。

この曲、コーヒー・カンタータの名アリア「今日のうちに〜」
と双璧をなすくらい僕は好きです。
頑固親父に切なくも優しく甘える娘の心情。たまりませんね。

ちなみに私の娘。こんなに可愛く甘えてはくれません(ー。ー

juncoop さんと僕の違うところ、
やっぱり「オペラはイタリア!」でしょう。m(_ _)m

ドイツ語はオペラよりオラトリオの方がいい。

nujikoa さん、勿論プッチーニもいいですけど、そのうち
是非ベルカント・オペラの時代物も。

僕のお勧め(好み)は
ドニゼッティなら「愛の妙薬」ベッリーニでは「夢遊病の女」
ロッシーニなら何でも・・・

とくにブッファを・・・人の死なない作品が良いです。


From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 03/24 20:29 編集 返信

レオンハルトのカンタータ127番

皆さん、こんばんは。

最近なかなかにぎやかで良いですね。

さて、私は結構忙しいです。明日はちょっと遠出します。


ところで、昨日は仕事のついでにフラッと寄ったディスクユニオンで、レオンハルト/アーノンクールの第7巻が破格値で出ており、すかさずゲットしました。

この中には、私が最近凝っている127番が入っています。
もちろんレオンハルト。

いや〜、最高の演奏でした。

特に第1曲は私にとって理想的でした。これは対位法が錯綜する曲で、演奏は至難だと思います。なかなか良い演奏がない。リヒターもリリングもいまひとつです。

コープマンはなかなか良かったですが、どこか音の織物という感じで横に流れるところがいまひとつ、と感じます。しかしこれに比べて、レオンハルトの演奏はすべての声部が立体的に手につかめるような演奏で、目が覚めるような思いをしました。

「これだったのか!」と少しこの曲が解ったような気がします。

第3曲は魂が張り裂けるように哀切なアリアですが、セバスティアン・ヘニッヒ君が見事に歌っています。

私は下手な少年ソプラノは嫌いなのですが、レオンハルトのシリーズは本当に良く歌っていて、嫌いどころか、少年しか表現できない種類の「ひたむきさな味わい」(成人女性では色っぽくなるので難しい)をうまく出しているので、かなり好きですね。


※junさんの完全復活おめでとうございます。いつもの名調子を楽しんでいます。
アマデオさんも引っ越しご苦労様でした。しばらく後かたづけが大変だと思いますが、腰などいためられませんよう・・・

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 03/23 20:55 編集 返信

今日も聴く、バッハの音楽

皆さん、こんばんわ、今日も無理せず、聞きたい願望からバッハを聴いてます。やっとこのように自然とバッハが聴けるようになりました。

私は、バッハが好きな理由というのもなかなか把握していないのですが、輝かしい音楽とか華やかな音楽にもバッハの音楽は魅力はあるものの、本当のバッハの魅力は、内面的で悲痛な音楽ではないかと思ったりします。

例えばカンタータ第39番のような苦悩で始まる音楽の深さはとても好きですね。この39番は苦悩を通じて安らぎへと向かう傾向にありますね。私自身も苦悩しますが、いつか安らぎを得たいという願望があると同様に、その心境を見事に表わしてくれる音楽に共感します。


●バッハ/カンタータ第39番 飢えたる者に汝のパンを分ち与えよ BWV39

フリッツ・レーマン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/ベルリン・モテット合唱団

1952年/M

この演奏はいつ聴いても慰められます。なぜCD化されないのか、不思議なほど素晴しい名盤ですね。カンタータ第105番と並んでレーマンが残した、カンタータ演奏の傑作かと思います。
39番の楽曲は全て逸品揃いで、この39番がこんなにいいカンタータだったのかをレーマンに教えられました。地味な作品ですが、各曲の深さは他のカンタータにはない素晴しいものがあります。内面的な作品こそ、バッハの音楽は素晴らしいことを証明している作品と演奏ではないでしょうか!!!


From juncoop To juncoop5@goo at 2006 03/22 21:09 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ・・雨・・うっとおしいですね。

アマデオさん引越し大変ですね。僕は引越しを2回やりましたけど、これだけはあまりやりたくないと思うほどです。まあいらないものが整理出来るのはよろしいのですが、その整理自体と引越し先でまたいろいろと仕事があるのでかなり疲れますね。お体だけはお疲れでませんように。


【今日の音楽】


●バッハ/ヴァイオリン・ソナタBWV1014〜1019、1021〜1024

ラインホルト・バルヒェット(vn)
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(cem)

エラート

このバルヒェットのソナタ集は結構古いのですが、なんともホッコリしますね。とても温かい。リヒターとコーガンとか、スークとルージィチコヴァとかはかなり堅い演奏なのでかなり緊張感があり、決してリラックス出来るとはいえません。その点バルヒェットの温かい音色のVnとヴェイロン=ラクロワのチェンバロの優しい音色がなんともいいですね。ホッコリしたい人にはお勧めでごぜえますだ。


From アマデオ( Mail ) To juncoop5@goo at 2006 03/22 16:09 編集 返信

引っ越し・・・

 やっと終わりました。激烈に疲れてしまいました・・・。どうしてこう、荷物が多いんだろう。まるで遺跡の発掘のように次から次と出てきました。うちは3人家族なのに・・・。

 それはそうと、先日買ったガーディナー、ビルソンのモーツァルトピアノ協奏曲全集はめちゃめちゃいいですよ。

 モーツァルトはピアノ協奏曲の大半をウィーンに来てから作曲しているので、どの曲も出来がいいですし、特に20番台は寒気がするほどのすばらしさです。もちろんウィーン以前の曲も素晴らしいのですが、成熟度という点ではやはり後期のものがいいですね。

 演奏の方はというと、キレもあるし、ダイナミックだし、録音なのに、ライブのようなドライブ感がありますね。ビルソンのピアノは丁寧でありながら軽やかで自由自在、カデンツァでは難しいパッセージをガンガン弾いてくれます。緩徐楽章ではしっとりとした情感で聴かせてくれたりもします。オケも攻めの演奏です。木管楽器群の美しいこと。オケは弦楽器の音が主導するのではなく、弦も管も打も対等に響くことが必要だ、と改めて感じさせてくれる演奏です。このディスクは買いですよ。

 録音自体は1983〜88年ですから新しいとは言えないかもしれませんが、ガーディナーらしい情熱的な演奏だと思います。

 ジュンさん、だんだん元気が出てきたみたいですね。ぼちぼち行きましょうぜ。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 03/21 21:09 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。寒さはまだ続きます。しかも天候不順で風邪ひきかけますね。

バッハの音楽もぼちぼち聴いています。
中でも好きなのは、カンタータ第4番ですね。このコラール変奏曲のカンタータ版というべき作品は、厳しい音楽ですけど、感動しますね。


【今日の音楽】


●バッハ/カンタータ第4番 キリストは死の縄目につながれたり BWV4

ヘルムート・リリング指揮
ゲンヒンガー・カントライ・シュトゥットガルト/バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト
グラーフ(S)ガルドウ(A)バルディン(T)シェーネ(B)

BMSバッハ・エディション

4番の名盤といえば、第一にお勧めするのは、クルト・トーマスの演奏なのですが、リリングによる初期カンタータもとても素晴らしい演奏です。初期カンタータはデュエットでも2パートの合唱声部でやる場合がありますが、リリングの場合はソリストを使いますね。それがまたいいところなんです。ヴェルナーとかの演奏では4番のトロンボーンやコルネットを省略した版を使用していますが、トーマスの場合おそらくライプツィヒ改訂稿と思うのですが、金管を各声部に補強した版を使用していていいのですが、リリングもヴェルナーと同じ用に金管を省略していますね。リヒターやトーマスのようなライプツィヒ派というべきか、彼らの演奏は厳しく表現され、ヴェルナーやリリングのような南ドイツ派は、ちょっと優しい表現になってますね。